事例紹介
伊勢原市の相続放棄事例
相続放棄により相続財産管理人と交渉
伊勢原市にお住まいの方から相談を受けました。
被相続人は、夫。
夫の財産として自宅の共有持分がありました。
ただし、多額の債務も残っていました。
親など他の相続人は相続放棄をし、妻のみが相続人となりました。
夫との思い出がある自宅は残したいという気持ちがあり、当初は、限定承認で進めようと準備をしていました。
限定承認手続では、相続人が財産を優先的に取得できる先買権があるため、共有持分を優先して取得することができ、自宅を残せるからです。
しかし、その金額は鑑定等によって決められた金額になります。
打ち合わせの中で、もうひとつの選択肢を詰めて行きました。
最後の相続人である妻が相続放棄を選択した場合、相続人は不在となり、相続財産管理人選任の申立ができます。
相続財産管理人は、自宅の共有持分を売却する必要がありますが、そこで、共有者である妻が購入交渉できることになります。
法的には、優先権があるわけではありませんが、相続財産管理人の出方等を予想し、限定承認で進めるよりも、依頼者のメリットがあると判断し、相続放棄を選択しました。
その後の展開は、我々の予測どおりに進み、依頼者が納得する金額で相続財産管理人から共有持分を買い取ることに成功しました。
一定の条件が揃ったときには、このような選択をすることで限定承認よりも有利に運ぶことができますので、どのような方針が良いのか迷っている方は、ぜひご相談ください。